コレステロールを下げるのに効果的な有酸素運動5選【自宅でできる運動も紹介】

コレステロールを下げるのに効果的な有酸素運動5選【自宅でできる運動も紹介】
  • コレステロールを下げるためにはどんな運動をすればいいの?
  • 運動だけでコレステロールが減るの?
  • 運動が苦手な人はどうしたらいい?

コレステロールを下げるために必要だからとがむしゃらに運動しても、効果が得られない可能性があります。運動するにはコツがあるからです。

この記事では、コレステロールを下げるのに効果的な運動を紹介します。記事を読めば、コレステロールを下げる運動のやり方とコツが分かります

コレステロールを下げるのに効果的なのは有酸素運動です。食生活の改善と合わせることで、コレステロールが下がる可能性が高まります。

コレステロールを下げるのに有効なのは有酸素運動

コレステロールを下げるのに有効なのは有酸素運動です。有酸素運動をすると脂肪を消費しやすくなるので、LDL(悪玉)コレステロールの減少が期待できるからです。

有酸素運動には、HDL(善玉)コレステロールを増加させる効果も期待できます。組織の余分なコレステロールを回収するのがHDLコレステロールです。HDLコレステロールを増やすことで、病気になるリスクが減る可能性があります。

厚生労働省では、1日合計30分以上の有酸素運動を毎日続けることを推奨しています(少なくとも週に3日)。運動の強度は中等度(3メッツ以上※)が望ましいとしています。
» e-ヘルスネット(外部サイト)

※メッツ(METs)とは運動の強度を示す単位、安静時を1としたときに何倍のエネルギーを消費するかを数字で表したもの(3メッツとは通常速度のウォーキングに相当する)

コレステロールが気になる人におすすめの有酸素運動5選

コレステロールが気になる人におすすめの有酸素運動は以下の5つです。取り組みやすそうな運動を選んで、実行しましょう。

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • 水中ウォーキング
  • サイクリング
  • エアロビクス

運動する前には、必ずストレッチをしてください。ストレッチは怪我の予防や運動効率を上げることにつながります。
» 運動前後にストレッチをする

ウォーキング

ウォーキングとは通常の歩きや散歩とは異なり、健康を目的として歩き方や速度、時間を考慮して歩く運動のこと。道具がなくてもできる運動なので、年齢・性別を問わず気軽に始められるのがメリットです。

ウォーキングは正しいフォームで行うことが重要。以下のポイントを意識してください。

  • 背すじを伸ばして胸を張る
  • あごを引いて目線はまっすぐ
  • 頭がブレないように気をつける
  • 肩の力は抜く
  • 腕は大きく振る
  • かかとから着地し、つま先で蹴る

ジョギング

ジョギングとは健康維持やウォーミングアップなどの目的のために、ゆっくりとした速さで走る運動。人と話しながら走れるレベルの強度なので、初めての人でも取り組みやすい運動です。

ジョギングとランニングの違いは、走る速さです。ジョギングはおしゃべりしながら走れる速さ。一方ランニングは、本格的なトレーニング(マラソンや競技など)で行うものです。

ジョギングが初めての人はウォーキングから始め、早歩きに挑戦しましょう。早歩きに慣れてきたら、同じスピードで走ってみます。少しずつスピードアップしていくことで、体の負担が少ない状態でジョギングに移行できます。

ジョギングの正しいフォームは以下の通りです。

  • 背筋はまっすぐにして、少し前傾姿勢になる
  • 目線はまっすぐに前方を見る
  • 上半身はリラックスすru

水中ウォーキング

水中ウォーキングとは、水の中を歩くこと。水中では水からの負荷がかかるため、陸上でウォーキングするより運動効果が向上するといわれています

水の中では浮力が働くため、関節や筋肉への負担が軽くなります。膝や腰への負担が心配な人でも、運動しやすいのがメリットです。

水中ウォーキングのポイントは以下の通りです。

  • 背筋を伸ばして、目線を下げないようにする
  • お腹に力を入れる
  • 両手を振りながらバランスを取る
  • 一歩ずつしっかり踏み込んで歩く

サイクリング

サイクリングとは自転車に乗ることです。サドルに腰をかけた状態なので、本来体重を支えている関節の負担が少ない状態で有酸素運動ができます。室内のエアロバイクを利用すれば、天候に関係なくトレーニングが可能。

サイクリングは通勤に利用したり、趣味で楽しんだりする人も多いです。楽しみながらトレーニングできるのがメリットです。

正しいフォームは以下の通り。

  • 足の親指の付け根をペダルの軸に置く
  • サドルにしっかりと座る
  • 背中は自然に丸める
  • 肘は伸ばしきらずに、軽く曲げる

» Liv(外部サイト)

エアロビクス

エアロビクスとは、フィットネスジムなどで音楽に合わせて体を動かすエクササイズのこと。エアロビクスは有酸素運動です。ジムなどでは数人~数十人集まって、インストラクターの掛け声に合わせて体を動かします。音楽に合わせて体を動かすので楽しく、最後まで頑張れるのがメリットです。

ジムに行かなくてもYouTubeやオンラインエクササイズを利用する方法もあります。自分に合った方法を選びましょう。

自宅でできるコレステロールに効果的な有酸素運動

自宅でできるコレステロールに効果的な有酸素運動を紹介します。

  • 踏み台運動
  • ラジオ体操

踏み台運動

踏み台運動とは、踏み台を使って上ったり下りたりを繰り返す運動です。ステップエクササイズともいいます。単調で地味なイメージを持つ人は多いかもしれません。しかし音楽に合わせて様々なステップを組み合わせて行うと、楽しくエクササイズできます。手の振りも合わせて行うと、全身のエクササイズも可能です。

専用のステップがなくても、自宅の階段や玄関の段差などを利用して運動できます。しかし専用のステップのほうが安定感があってエクササイズしやすいです。踏み台運動を継続する予定の人には購入をおすすめします。約5,000~10,000円で購入できます。

踏み台運動は正しいフォームで行うことが重要。間違ったフォームでは膝が痛くなったり、足が太くなったりする恐れがあるからです。以下の点に注意しましょう。

  • 上に伸び上がるようにのぼる 
  • 足の裏全体をつける(つま先だけつけるのはNG)
  • 前傾姿勢にならない

ラジオ体操

ラジオ体操は自宅で簡単にできる運動です。ラジオ体操は知らない人がほとんどいないと言えるほど、日本人に浸透している運動。ラジオ体操は全身を動かすためによく考えられている運動で、ラジオ体操第一と第二を合わせると約22.8kcalを消費できます

運動を始めるのを躊躇している人や運動が苦手な人は、まずラジオ体操から始めてみるのがおすすめです。それぞれの消費カロリーと運動強度を以下の表にまとめました。

消費カロリー運動強度※
ラジオ体操第一約12kcal4メッツ
(ゆっくり階段をのぼるのと同等の運動強度)
ラジオ体操第二約13~18kcal4.5メッツ
(中等度の水中歩行と同等の運動強度)

» ヘルス×ライフweb(外部サイト) 

※メッツ(METs)とは運動の強度を示す単位、安静時を1としたときに何倍のエネルギーを消費するかを数字で表したもの

ラジオ体操で体が運動に慣れたら、ウォーキングやジョギングなどの運動にも挑戦してみましょう。
» コレステロールが気になる人におすすめの運動

筋トレも取り入れるのがおすすめ

有酸素運動に筋トレも取り入れましょう。筋トレは無酸素運動に分類されます。しかし筋肉を鍛えて筋肉量が増えれば消費カロリーが上がり、脂肪燃焼につながります

自宅で簡単にできる筋トレは、スクワットやプランクです。スクワットで下半身の筋肉を、プランクでは体幹を鍛えられます。

コレステロールに効果的な運動をする際の注意点

コレステロールに効果的な運動をする際に、気を付けるべきポイントは以下の通りです。

  • 軽い運動から始める
  • 運動前後にストレッチをする
  • 継続する
  • モチベーションを維持する

軽い運動から始める

最初は軽い運動から始めましょう。ハードな運動を急に始めても、きつくて続けられないからです。まずは階段の上り下りや、散歩から始めてもOK 。毎日続けることが大切です。 継続することで体を慣らし、少しずつ運動の幅を広げていきましょう。軽い運動でも継続することが大切です。

健康状態を確認する

運動を始める前に、健康状態を確認することが大切です。心臓などに病気がある場合、運動することで悪化させる恐れがあるからです。運動しても良いか、どの程度の運動なら大丈夫かをかかりつけ医に確認しましょう。

運動前後にストレッチをする

運動前後には必ずストレッチをしましょう。ストレッチが必要な理由は以下の通りです。

  • 急に激しい運動を始めると、怪我をする恐れがある
  • 運動後にストレッチをしないと、疲労感が抜けづらい

運動前にストレッチを取り入れることで、スムーズに運動を始められます。運動後はストレッチすることで筋肉へたくさんの酸素を届けられるので、疲労回復に役立ちます。運動前後に行うストレッチのポイントは以下の通りです。

  • 運動で動かす部位を中心にストレッチする
  • 一つの部位を15~20秒ずつ伸ばす
  • 呼吸は止めずに、深い呼吸を繰り返す

継続する

コレステロールに効果的な運動は、継続することが大事です。数回だけの運動や数分間の運動では、効果が期待できないからです。筋トレを継続すると筋肉が大きくなるように、運動を続けることで体へ良い影響を与えられます。

運動を始めたばかりの時期は1回の運動量が少なくても大丈夫なので、まずは継続することを意識しましょう。習慣化すれば、楽に運動を続けられます。

モチベーションを維持する

コレステロールに効果的な運動を継続するには、モチベーションの維持がなにより重要です。モチベーションがなければ、どんなことも続けられないからです。以下の方法を実行しましょう。

  • 目標を決める(体重やコレステロール値など)
  • 家族や友人の前で目標を宣言する
  • 楽しんでできる運動を選ぶ
  • 一緒に頑張ってくれる家族や友人を見つける
  • 目標を達成したときのご褒美を設定する

コレステロールを下げるには食生活も大事

コレステロール対策は、運動だけでは不十分です。食生活の改善を合わせて行うことで、効果が上がる可能性があります。動物性の脂肪を控え、野菜や海藻類などを積極的に摂りましょう。
» コレステロール対策できる食品

コレステロールを下げることが期待できる運動に関するQ&A

コレステロールを下げることが期待できる運動に関する疑問にお答えします。

運動したらどれくらいの期間でコレステロールが下がる?

コレステロール値やどれくらいの運動をしているかなど個人差があるため、明確な期間は不明です。

運動してもコレステロールが下がらないときはどうしたらいい?

運動してもコレステロール値が下がらない場合は、食生活の改善にも力を入れましょう。コレステロールを下げるには肉やバター、ラードなどの動物性の油を控える必要があります。
» コレステロール対策できる食品

運動や食事に気を付けているのにコレステロール値が下がらない場合は、病院を受診してください。医師のアドバイスを受けましょう。
» コレステロールを効率的に下げる方法

更年期のコレステロール上昇にも運動は効果がある?

更年期のコレステロール値上昇に対しても、運動は効果が期待できます。更年期の女性は50歳を境に、LDL(悪玉)コレステロールが急上昇することが分かっています。
» 小林製薬(外部サイト)

ただし運動だけでは不十分です。動物性の脂肪の摂取を控え、コレステロールを下げることが期待できる食品を摂るように心がけましょう。
» コレステロール対策できる食品

コレステロールを下げるのに禁煙は必要?

コレステロールを下げたいなら禁煙は必要です。タバコを吸うとHDL(善玉)コレステロールが減り、LDL(悪玉)コレステロールが増える傾向にあります。
» 国立循環器病研究センター(外部サイト)

運動や食事に気を付けると同時に、禁煙にも力を入れましょう。

コレステロールには2種類ある

コレステロールには、HDL(善玉)コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールの2種類があります。

  • HDLコレステロール
  • LDLコレステロール

HDLコレステロール

HDLコレステロールは善玉コレステロールとも呼ばれています。HDLコレステロールの働きは、組織の余分なコレステロールを回収して肝臓に運ぶこと

HDLコレステロールの基準値は、40~70mg/dLです。

LDLコレステロール

LDLコレステロールは、肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ働きをしています。LDLコレステロールが増えすぎると血管の壁に蓄積して病気を引き起こす恐れがあるため、悪玉コレステロールとも呼ばれています。
» なぜ上がる?コレステロール値が高い原因

LDLコレステロールの基準値は、70~140mg/dLです。
» 仙台産業医科診療所(外部サイト)

コレステロールを下げることが期待できる食品・飲み物

LDLコレステロールを下げることが期待できる食品と飲み物を紹介します。

  • 野菜・海藻・きのこ類
  • 魚類
  • 緑茶

野菜・海藻・きのこ類

野菜や海藻類、きのこ類などに含まれる食物繊維には、コレステロールを下げることが期待できます。食物繊維の中でも水溶性食物繊維は、水に溶けやすくゼリー状になるのが特徴です。コレステロールを吸着し、体外に排出するサポートをします。
» 健康長寿ネット(外部サイト)

水溶性食物繊維を多く含む食品は以下の通りです。

  • モロヘイヤ
  • オクラ
  • きんかん
  • プルーン
  • 里芋
  • 昆布
  • わかめ
  • 大麦
  • ライ麦
  • なめこ
  • しいたけ

» 100年人生レシピ(外部サイト)

たくさんの量の野菜を食べるには、蒸したり煮たりするのがおすすめ。野菜の容積が減るので、多くの量を食べられます。主食を白米から麦ご飯へ、パンを全粒粉やライ麦のパンに変更すれば、水溶性食物繊維を多く摂取できます。

魚類

魚の油にはEPAやDHAが含まれています。魚の油に含まれるEPAやDHAは不飽和脂肪酸の一種です。EPAやDHAを豊富に含むのはイワシやサバ、サンマなどの青魚です。
» ファミリークリニックあい(外部サイト)

肉類をよく食べる人は摂取量を減らし、代わりに大豆製品や魚のメニューを増やしましょう。肉類を食べるときは脂身を避け、コレステロールが少なめの赤身肉を選ぶなどの工夫をするとよいです。

緑茶

緑茶に含まれるカテキンの中でも「ガレート型カテキン」は、LDL(悪玉)コレステロールの吸収を抑えるサポートをすることが分かっています。ガレート型カテキンは緑茶や紅茶、ウーロン茶にも含まれています。含有量が高いのは緑茶です。

飲み物を飲むときはジュースやアルコールは控え、緑茶を飲むのがおすすめです。
» 伊藤園(外部サイト)

コレステロールに効果が期待できる食品や飲み物を積極的に摂取することは大切です。しかし1日3食をバランスよく食べることも大事です。摂取する食品に偏りが出ないように、栄養バランスの良い食生活を送りましょう。
» コレステロール値を下げる食事のコツ

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